結婚を予定している相手がいても「本当に結婚をしても良いのか」「相手と結婚生活を送る自信がない」と、急に不安になる場合もあります。急な不安感から結婚に対してネガティブになってしまう、いわゆるマリッジブルーになるのは女性だけではありません。そのため、ふたりで協力し合って解決しなければならないものでもあるのです。そこで、マリッジブルーになったときの対処方法、具体的な解決方法について紹介します。
不安を感じる理由は人によってさまざま
結婚そのものや、結婚相手に対して不安を感じる理由は人によって異なります。男女によっても違いがありますが、主に4つの不安要素によりマリッジブルーになってしまうケースが多いといえるでしょう。
1つ目は、結婚相手の親族や仲のよい友人と自分が、良好な関係を築けるかどうかです。結婚とは家同士の付き合いであり、相手の親兄弟、親戚とも深く関わることになります。育った環境も違うため、相手の家族と合わないのではと不安になる人も多いでしょう
。
また、結婚相手に非常に親しい友人がおり、友人と家族ぐるみで付き合うことが予想される場合にも、友人や友人の配偶者と自分の性格が合うかどうかに不安を感じます。
合わない相手だった場合でも、長期間にわたり付き合わなければならないのではと考えてしまうでしょう。
仲のよい友人についてはあくまでも他人のため、付き合いを避けることも不可能ではありません。しかし、結婚相手の家族と仲が悪ければ、結婚生活にも影響が出る可能性があります。
2つ目は、金銭面に関する不安です。金銭面については、男女で不安を覚える内容が異なります。
男性が不安に思うことは、家族を養えるかどうかという点です。奥さんやこどもはもちろん、自分の親や相手の両親に介護が必要になった場合など、同居する場合の生活費や介護費なども必要になる可能性があります。
さまざまな経済的な責任を負うなかで、自分が体調を崩したり仕事を失ったりと「万が一養えなくなったら」と過度に不安を覚えてしまう人もいるのです。
女性が金銭面で不安を感じる理由は、結婚相手が経済的に頼れる男性なのかという点が挙げられます。
「昇給の可能性はあるか」「仕事を続けられるのか」といった基本的な不安要素から、借金などの金銭トラブルを起こす可能性まで考えてしまうこともあるでしょう。さらに、ふたりの金銭感覚の違いから、夫婦間で金銭トラブルが起こる恐れもあります。
3つ目は、家事と仕事を両立できるかという点です。特に、結婚後も仕事を続けたいと考えている女性は、「家事と仕事のバランスが取れるのか」「そもそも仕事を続けられるのか」という点に不安を感じる人もいます。
なかには、結婚をきっかけに育児休暇があるなど家事・育児・仕事を両立しやすい職場へ転職する人もいるほどです。共働き夫婦の場合、「家事をどのように分担するのか」「自分が家事をこなせるのか」という点もあるでしょう。
また、こどもが生まれたあと、家事・育児・仕事の3つのバランスを取れるのかが不安になるケースもあります。仕事をしながら毎日家事をこなすことは、身体的・精神的に、想像以上の負担がかかるものです。
そのうえで育児も行うといった状況になれば、自分に負担がかかることが多くなり、負担は長期間に及ぶのではと不安を感じるのも当然だといえます。
4つ目は、結婚をすると自分の自由な時間がなくなるのではという点です。結婚すれば、時間的にも経済的にも、独身時代のような自由は少なくなります。
結婚前は、自分が稼いだお金や休みの日の時間などは自由に使えるため、不自由に感じることは少ないでしょう。しかし、結婚後は休みの日を相手と一緒に時間を過ごしたり、稼いだお金は相手の収入と合わせて管理したりと制限されます。
お金や時間を自分の思い通りに使えないことでストレスがたまるのではという点に加え、バランスを取り管理できるようになるまでにも一定の時間がかかることに不安を覚えるケースが多いようです。
不安になる瞬間は誰にでも起こり得る
結婚前になると相手との関係に不安を覚えるのは、女性よりも男性の方が多い傾向です。ロサンゼルスで行われた調査によると、結婚前にマリッジブルーになった男性の割合は47%、女性は38%でした。
実際には、男性の方がマリッジブルーになりやすく、「6割もの女性は結婚に対して不安を感じていない」という調査結果が出ています。
さらに、同様に海外で行われた調査によると、結婚前に相手に対して、結婚生活に対する不安を感じたカップルは、離婚率も比例して高くなるという結果が出ています。
マリッジブルーになった女性とならなかった女性では、結婚生活に不安を感じた女性の方が2.5倍も離婚率が高くなり、結婚生活に対する満足度も低いというデータがあります。
マリッジブルーになった女性は、4年以内に離婚する割合が19%、結婚に不安を感じなかった女性の離婚率は8%と大きな差があることも特徴です。男女ともに、結婚生活に不安を感じず結婚に至ったカップルは、離婚率がわずか6%でした。
しかし、あくまでも調査上の数字であり、結婚前に相手や今後の生活に不安を感じていても、必ず結婚後生活がうまくいかなかったり、満足度が低く離婚したりするということではありません。
重要なことは、多少の不安を感じた際、どのように相手と相手や自分の気持ちと向き合ったかということです。 ひとりで抱え込まず自分の気持ちに正直になり、「相手と話し合って不安を解消する」「問題を解決しておく」ということがポイントだといえます。
不安になったときは距離を置くことも大切
結婚に不安を感じた際の対処法のひとつとして、同棲をしていないカップルであれば相手と距離を置いてみるという方法も有効です。
不安をいだいたままの状態で、変わらずに相手と会い続けていれば、自分の本当の気持ちが分からなくなります。気持ちを整理できず、不安の解消や問題の解決に進めなくなることもあるのです。
何らかの不安を感じているときは、相手を拒否する気持ちも生まれてしまいかねません。そのため、「相手を拒否する言動を起こしてしまう」「自分の気持ちが整理できずに苛立ってしまう」など、関係が悪化する可能性もあります。そのため、会わずに少し距離を置くことも大切です。
距離を置くことによって会いたいと思う気持ちが膨らんだり、相手が必要であると感じたりするのであれば、再び会えばよいでしょう。
結婚前だからといって、「必ず頻繁に会わなければならない」というわけではなく、自分のペースや気持ち、相手の気持ちも見ながら距離を置くことも検討しましょう。
すでに結婚式の日程も決まっておりスケジュールも進んでいるのであれば、結婚式に関わるリハーサルや打ち合わせ以外では無理をして会わず、必要最低限にとどめることもポイントです。
また、友人や知人、親など先輩夫婦に相談するという方法もあります。実際に結婚生活を送っている先輩夫婦に相談することで、自分とは異なる視点のアドバイスを聞けたり、不安を解消できたり、結婚後もサポートしてもらえたりとメリットも多いでしょう。
さらに、ウェディングプランナーなど、結婚に関わっている第三者に自分の不安な気持ちを話すだけでも、気持ちが楽になることもあります。
結婚は初めが肝心!ルールを決めておく
結婚は、結婚生活を開始した当初の気持ちが肝心です。そのため、お金の負担や家事の分担など、結婚生活を始めてから決めるのではなく、結婚前にある程度決めておくことで不安を軽減する効果が期待できます。
結婚生活のトラブルを少なくして仲良く生活を続けるためには、すべてのことをひとりで抱え込むのではなく、夫婦で家事や育児、お金の管理といった役割分担を決めておく方法が有効です。
分担をあらかじめ決めておくことで負担が分散されるため、結婚生活での不満もたまりにくくなり、ふたりで協力し合うことによって夫婦仲を良好に保つことにもつながります。
また、相手の親兄弟との関係性に不安を覚えているのであれば、「結婚前に相手の家族と仲良くなっておく」「どのように付き合っていくのか」について話し合っておきましょう。
相手の家族と仲良くなれれば確執も生まれず、不安もなく結婚に進めます。しかし、必ずしも相手の両親と良好な関係を築けるとは限りません。
関係次第では、こどもが生まれた際や帰省のタイミングなど、どのようなペースで相手の家族と関わっていくのかを、結婚相手と 話し合っておくことが大切です。
お金の管理については、自由に使えるお金を事前に決めておきましょう。自由に使える金額の上限を決めておけば、規定の金額までは自分が自由に使えるためストレスを感じにくくなります。
ほかにも、こどもができた場合の家事や育児の分担や、老後など将来に対する考え方など、自分だけではなく相手の希望や理想も聞き、お互いの考え方を共有しておくことが大切です。
ふたりで決めるルールや自分の不安に対して、相手がしっかりと向き合おうとしているかどうかで、人生を共にできる相手かを判断できるでしょう。
結婚生活を送るにあたり、「家事は女性がやる」「経済面は男性の責任」といった概念は捨てて、自分たちに合うルールを決めることが重要です。
結婚前に不安になったら前向きに話し合おう
結婚前に不安を感じる人は少なくありません。男女共に不安を感じるケースが異なるでしょう。そのため、「必要に応じて会う回数を減らし相手との距離を置く」「自分の不安を素直に話す」など行動を起こすことで不安を解消する糸口が見えてくることもあります。
結婚生活に対して前向きな気持ちで、お互いの考えを話し合いましょう。