結婚式や披露宴で祝電をもらうことは珍しくはありません。しかし、もらった祝電にお礼はすべきなのか、するとしたらどのようにお返しをすればよいのか分からない人も多いでしょう。この記事では、祝電をもらった場合はどうすればよいのか、お返しをする際に相手に気を遣わせないようにするにはどうすればよいのかについて解説します。
祝電をもらったらできるだけ早くお礼をしよう
結婚式や披露宴に祝電をもらった場合に、もらいっぱなしでそのまま何の連絡もしないのは良くありません。祝電をもらったら、結婚式が終わってなるべく早い時期に、お礼の気持ちを伝えるのがマナーであることを心得ておきましょう。
手段としては、電話または手紙やはがきで伝えるのが最も良い方法です。ただし、仕事の関係などですぐに会う予定があれば、会ったときに口頭で伝えても問題はありません。取引先の社長など、電話がしづらいと感じる場合は、手紙かはがきでお礼を述べると良いでしょう。
また、遠方に住んでいる親しい友人や職場の同僚などには、メールでお礼のメッセージを送る方法もあります。電話は相手が忙しいかどうかが分からないため、タイミングを選んでしまうことが少なくありません。
一方、メールは相手の都合の良いときに読んでもらえる点やスピーディーにお礼が伝えられる点がメリットです。しかし、目上の人や上司などには、メールでのお礼は避けたほうが無難です。
結婚式の後は新婚旅行や新生活が始まることによって慌ただしく過ごすことになるケースも多いですが、お礼はなるべく早い段階で行いましょう。
結婚式が済んでからお礼をするのに日にちが経ってしまうと、せっかくお祝いした気持ちをないがしろにされたと、相手が気分を害してしまう可能性があります。
結婚式の後、すぐに新婚旅行に出かけるスケジュールになっており、連絡を入れるのが遅くなってしまう場合は、新婚旅行から帰ってからでも構いません。ただし、少なくとも挙式後1カ月以内にはお礼をするようにしましょう。
丁寧に行うなら、取り急ぎ電話でお礼の気持ちを伝えて、後から手紙を出すと良いです。
祝電のお礼状には何を書いたらいい?
祝電のお礼状を書く際には、送る相手によって文面を変えましょう。親しい間柄の場合は、時候の挨拶などの前文を省いてお礼の文面から書き始めても構いません。
会社の上司など、目上の人に書く場合は、「拝啓」や「敬具」、時候の挨拶なども含めて形式を重んじた書き方をするほうが丁寧です。お礼状に含める内容は、祝電をもらったことのお礼と感謝の気持ち、これから結婚生活を送るうえでの抱負などを書き添えましょう。
なお、祝電を送ってくれた人が、妻の友人や夫の上司など、夫婦のどちらかの知り合いだった場合も、お礼状はおふたりの連名で出すようにします。
手紙にするか、はがきにするかについては特別に決まりがあるわけではないため、文面の長さや相手との関係によって書きやすいほうを選べば、問題はありません。手紙を出す場合は、結婚式や披露宴の写真を同封すると喜ばれます。
メールでお礼を言う場合は、相手が何の件でメールをしてきたのかが分かりやすいように、件名に祝電のお礼であることを表記しましょう。内容は、手紙やはがきと同じく、祝電をもらったお礼や感謝の気持ちとこれからの抱負を書き記します。署名はおふたりの連名にしましょう。
祝電のお礼に贈り物は必要ある?
結婚祝いとして品物をもらった場合は、半額程度の品物を「内祝い」としてお返しするのが一般的なマナーです。しかし、祝電をもらっただけの場合は、お返しをしてしまうと、相手に気を遣わせてしまう可能性があります。
もともと、祝電が持つ意味合いは、結婚式や披露宴に出席できない人がお祝いの気持ちをメッセージに込めて贈ることです。そのため、祝電だけをもらった場合は、特にお返しを考える必要はありません。
ただし、祝電と一緒に品物をもらった場合は、内祝いとしてもらった品物の半額程度のお返しが必要です。お世話になった人から祝電をもらったときなど、お礼を言うだけではなく何か品物もお返ししたい場合は、相手が負担に感じないものを選びましょう。
引菓子など、金額的に相手が恐縮せずに受け取ってくれるようなものを選ぶと良いです。
祝電は、個人からだけでなく、取引先の会社や勤務先の部署などから連名で寄せられることもあります。お礼を直接全員に言うことが難しい場合は、宛名を社長や部長にしておき「皆様にもどうぞよろしくお伝えください」というメッセージを添えておきましょう。
連名の中に特に親しい人やお世話になった人がいる場合は、個別にはがきや手紙でお礼を言うほうが良いです。友人や仕事関係以外の仲間から連名で祝電をもらった場合は、メールやSNSでお礼を言う方法でも構いません。
高価な祝電をもらった場合はどうするべき?
祝電といっても、さまざまなタイプがあります。台紙にポップアップの仕掛けがついていたりラインストーンなどがついていたりする豪華なものは、おしゃれで高級感があることで人気です。
価格も手頃で豊富な種類の中から好みのものを選べるため、友人や職場の同僚などに気軽に送る人も少なくありません。また、披露宴会場などで飾ることができ、挙式後も部屋に飾れるぬいぐるみのついた電報、挙式会場で人目を引く華やかさがあるバルーン電報も好まれています。
挙式後にも楽しめるとして、女性に人気があるのがプリザーブドフラワーやアートフラワーと共に届けられる電報です。カタログギフトや食器ギフト、シャンパンなどのプレゼントとセットで送ることができる電報もあります。
電報にプラスアルファで何を付けるかによって、価格も大きく異なるのが特徴です。キャラクター台紙などの電報は数千円ですが、金箔を使った豪華な台紙の場合は、1万円を超えることもあります。
ぬいぐるみ付きやバルーン付きの場合は、大体5000~1万円ほどが相場です。フラワー電報やカタログギフト、食器ギフト、お酒などが付いている場合は、1~2万円以上するものもあります。
祝電には基本的にお礼は必要ないとはいっても、プレゼント付きなどで高価なものをもらった場合は、何かお返しをしたほうが良いです。お返しをするか否かは、電報の価格によって考えましょう。
数千円程度のぬいぐるみ電報やバルーン電報の場合は、お返しをする必要はありません。お返しをする場合は、相手に気を遣わせないようにするため、あまり高価すぎる品物を選ばないほうが良いでしょう。
お酒や箱詰めされたお菓子、新婚旅行先で購入したお土産などがお返しとしてふさわしいです。また、祝電をもらった相手がまだ結婚していない場合は、相手が結婚するときに自分達がもらったのと同じくらいの価格の祝電を打つ方法もあります。
祝電のお礼は相手の気持ちを尊重して
祝電は、結婚式や披露宴に出席できない人が、お祝いの気持ちをメッセージに込めて送るものです。手軽な金額で送ることができるものも多いですが、文面を考えたり手配したりする手間がかかります。
祝電をもらったら、結婚式が終わってからなるべく早い時期に、電話や手紙などでお礼の気持ちを伝えましょう。親しい友人などの場合は、メールでお礼をしても構いません。基本的には、相手に気を遣わせてしまいかねないため、祝電に対するお礼の品物を用意する必要はありません。
しかし、プリザーブドフラワーやカタログギフトなどのプレゼントが付いた祝電は1万円を超えることもあります。その場合は、相手に負担にならない金額のお菓子や新婚旅行のお土産などをお返しするのがおすすめです。