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ご祝儀袋にまつわる疑問!名目や名前の英語表記はOK?

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結婚式で迷ってしまいがちなのがご祝儀袋の名目や名前をどのようにして書くのかということですよね。特に、外国の人が名前を書く場合や英語表記の会社の代表としてご祝儀を贈る場合、英語で表記していいのか迷いがちです。そこで、この記事ではご祝儀袋に英語を表記してもいいのか、英語とご祝儀袋にまつわる疑問点について解説していきます。

 

まずはご祝儀についておさらい!


ご祝儀袋の「ご祝儀」とは、もともとお祝いの儀式を指す言葉です。しかし、今では「祝儀の際の寸志(心付け)」という意味があり、一般的に金品をお祝いとして贈ることをいいます。
結婚式は招待客の送迎や食事代、会場費など高額なお金がかかります。そのため、ご祝儀はお祝いの気持ちとして食事代や会場費よりも少し高い金額を包むのがマナーです。
結婚式に招待されたにも関わらず、ご祝儀を渡さなかったり、あまりにも安い金額を渡したりするのはマナー違反なので注意しましょう。
ご祝儀として包む金額はご新郎ご新婦との関係性によって異なります。一般的に親族や血の繋がりがある兄弟、いとこなどの場合は5万円以上、親しい友人や会社の後輩であれば3万円程度です。
結婚式に出席できず気持ちだけでも贈る場合は1万円程度など、おおよその相場が決まっています。もちろん、これは相場であり実際にどれぐらいのご祝儀を渡すかはケースバイケースなので、あくまでも目安にしておきましょう。
もっとも、結婚式に出席している場合、ご祝儀が1万円や2万円というのは少ないかもしれません。お祝いの気持ちを込めて3万円以上を包むのが無難です。
また、ご祝儀袋に入れるお札は新札を用意しましょう。シワが入っていたり、折れ曲がったりしているお札はマナー違反です。銀行にいけば古いお札を新札と交換してもらえます。
お札を包むときは、中包みに肖像がある表を前向きにして入れます。そして、中包みの表面に楷書体で包んだお金の金額を記載しましょう。正式な漢字は3万円であれば「参萬円」、5万円であれば「五萬円」です。
中包みはご祝儀袋に入れてのしを付けます。のしのデザインも贈る相手との関係性によって異なるので注意が必要です。
デザインが施されたものや水引の本数が少ないものはカジュアルな印象を与えます。目上の人に贈る場合、水引は10本、結び切りのデザインは「のしあわび」に見立てたものが正式です。

外国名でご祝儀を渡すとき名前はどう書く?


ご祝儀袋に名前や名目を記載するときは楷書体の漢字で書くのが一般的です。しかし、外国の人が名前を書く場合や英語表記の会社の代表としてご祝儀を渡す場合、漢字にする方がかえって違和感があります。
基本的に外国名でも英語表記の会社の場合でも、相手(ご新郎ご新婦)が読みやすいように書くのがベストです。名前や名目に関して「こう書くべき」という決まったルールはないので、分かりやすいように書けば問題ありません。
外国名の場合、普段は横文字で書きますが、ご祝儀袋は基本縦書きです。アルファベットで縦書きにすれば、ご新郎ご新婦に正しいスペルを伝えることができるので、相手も対応がしやすくなります。
外国名をカタカナに直して縦書きにした場合、英語が読めない人でもどのように読めばいいのかが一目瞭然です。基本的にどちらでも問題はないので、アルファベットかカタカナかどちらかを選択しましょう。
一方、英語表記の会社の場合、カタカナに直してしまうと別の会社になってしまうため、そのままアルファベットを縦に書いて問題ありません。
中包みやご祝儀袋に名前を書くときには筆ペンか毛筆を使いましょう。特に、年配の人は毛筆で書くのが当たり前と思っている人も多いので、できれば毛筆で書くのが無難です。万年筆やボールペンはマナー違反になるので注意しましょう。
毛筆で書くときは濃い墨ではっきりと書くのがポイントです。薄い墨はお葬式などに使われるので結婚式では避けましょう。もっとも、筆ペンや毛筆を使うのは苦手という場合はサインペンでも代用可能です。綺麗に丁寧な字を書けば気持ちもしっかり伝わります。

 

ご祝儀袋はどんなものを選ぶといい?


ご祝儀袋にはさまざまな種類があり、それぞれに使う場面や意味する内容が違います。印刷のみの簡略的なものから、のしがついた格の高いもの、中にはキャラクターをモチーフにしたものまであるのでTPOに応じて最適なものを選ぶのが大切です。
基本的にご祝儀袋を選ぶ基準は包む金額とご新郎ご新婦との関係性によって変わります。目上の人へのご祝儀にキャラクターがデザインされたご祝儀袋を渡したり、包む金額とご祝儀袋のグレードが釣り合っていなかったりすると不自然ですよね。ご祝儀袋はそのときどきによって最適なものを選ぶ必要があります。
一般的にデザインとしては白が基本ですが、親しい間柄の友人や知人へのご祝儀の場合には、カラフルなデザインでも失礼には当たりません。
選ぶポイントとしては「のしが付いている」「水引の結び方」「水引の本数」「水引の色」に注目しましょう。
のしは、ご祝儀袋の右上に付いている飾りのことです。古くから結婚式などのお祝いにあわびなどの海産物を贈っていた名残から、のしは縁起が良いものとして付けられています。
結婚式のご祝儀袋にはのしが付いているものが一般的なので、のしが付いているご祝儀袋を選びましょう。
また、水引のデザインにも注目です。水引とは寿の文字の下に付いている飾り紐のことをいいます。この水引の結び方は「あわじ結び」か「結び切り」のものを選びましょう。
あわじ結びや結び切りは一度結ぶとほどけにくいため「結婚が末永く続きますように」という思いがこめられています。
ここで、注意したいのが「蝶結び」の水引です。一般的なお祝いごとや出産祝いのご祝儀袋に使われる蝶結びの水引は結婚式には向きません。
蝶結びは結んでもほどけやすいことから「何度あっても良いこと」のときに使われます。出産やお祝い事は何度あっても良いので蝶結びの水引が使われるのです。結婚式は人生で何度もあるものではないので、あわじ結びか結び切りの水引を選びましょう。
水引は本数と色にも意味があります。一般的なお祝いごとであれば水引の本数は5本ですが、結婚式では10本のものが正式です。これは、慶びがより多く重なりますようにという気持ちがこめられているためです。
色は金銀か紅白のものを選びましょう。黒白や黄色白の水引もありますが、この色はお葬式などで使われる色です。間違っても結婚式のご祝儀袋には付けないようにしましょう。
最後に名目の書き方については一般的に「寿」や「壽」が使われます。中には、「Happy Wedding」など英語表記のものもあり、これもご新郎ご新婦との関係性によって選ぶものが変わります。
親しい友人であれば英語表記の名目でも問題ありませんが、会社の上司や目上の人の結婚式では控えておきましょう。

 

TPOを踏まえればご祝儀は英語で書いても問題ない


ご祝儀を渡すときにはさまざまな決まりがありますが、TPOをわきまえて一般的なマナーを守っていれば英語表記にしても問題はありません。
アルファベットで書くか、カタカナに直して書くか、ご新郎ご新婦であればどちらが一番読みやすいだろうかと考えて最適な書き方を選択しましょう。
結婚式のスタイルにも注意が必要です。カジュアルなご祝儀袋でも不自然ではないか、格式高いほうが良いのかどうかも考えておくことがポイントになります。
ご祝儀袋はご新郎ご新婦の結婚を祝う気持ちを表すためのものです。一般的なマナーを守る必要はありますが、心を込めて用意すれば喜んでもらえるでしょう。