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結婚式で乾杯の挨拶を頼まれた!褒められるスピーチのポイント

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大切な友人や会社の部下から、結婚式のゲストで乾杯の挨拶を頼まれることもあるかもしれません。友人のスピーチほど長い挨拶は必要ありませんが、結婚式の雰囲気を左右する重要な挨拶です。特に初めて頼まれたという人は、緊張することでしょう。結婚式の乾杯の挨拶は、一発勝負となります。そのため、本番を迎えるまでの準備が、何より大事ではないでしょうか。そこで、ここでは乾杯の挨拶を成功させるポイントや注意点を紹介します。

 

乾杯の挨拶をするタイミングと全体の流れ


乾杯の挨拶は、結婚式の始まりの合図です。緊張感のある雰囲気を和らげ、なごやかな空気に変える大事な役割があると言っていいでしょう。
そんな大事な役割を任せられた人は、新郎新婦にとって信頼の置ける大切な存在であると言えます。
しかし、挨拶の乾杯を頼まれた人は嬉しい反面、どうしたら会場を盛り上げることができるか、など悩む人も多いのではないでしょうか。まずは、乾杯の挨拶をする一連の流れを確認しましょう。
乾杯の挨拶は、基本的に主賓の挨拶が終わったあとに行われます。
主賓の挨拶が終わり、司会から「次に乾杯の挨拶にうつります」と案内があれば、いよいよ出番です。名前を紹介されたら、席を立ってマイクのある場所まで移動しましょう。
移動するときは、恥ずかしいからといって決して猫背や早足になってはいけません。移動中は参加者の注目が集まりますが、背筋を伸ばして胸を張り、堂々とした姿で移動するように心がけましょう。
マイクの前に立ったら、新郎新婦、参加者に一礼をして、スピーチを始めます。
スピーチを始める前に注意しなければいけないことがあります。それは、マイクの高さです。主賓の挨拶の後で乾杯の挨拶をするため、マイクの高さが自分の身長にあっていないことがあります。
マイクの高さは、スピーチの途中で調節することは難しいため、挨拶を始める前に必ず調節をしなければいけません。
式場スタッフが調整してくれることもありますが、自分でしなければいけない場合もありますので、焦らず周りの状況を確認することをおすすめします。
挨拶が終わったら、乾杯の音頭を取って会場を盛り上げましょう。ここまでが、乾杯の挨拶をする全体の流れになります。

 

挨拶をするときの注意ポイント3つ


結婚式で乾杯の挨拶をする機会は、人生の中でそんなに多く訪れないかもしれません。
せっかく人前で乾杯の挨拶をするのであれば、自分の伝えたいことを新郎新婦に伝え、乾杯の音頭とともに会場を盛り上げたいですね。
挨拶をするときに、注意したい3つのポイントを紹介します。

 

1.ゲストを待たせない!挨拶は簡潔に


挨拶の準備をしていると、過去の出来事や思い出が溢れ、全部の内容を話したいと考える人も多いでしょう。
しかし、伝えたいことがたくさんあるからといって、時間を十分にとって話していいというわけではありません。
乾杯の挨拶で重要なことは、簡潔に伝えたい内容をまとめることです。挨拶は、時間でいうと1分~1分30秒、文字数は300~400文字くらいを目安に内容を組み立てましょう。
それでも長文になる場合は、エピソードをひとつに絞る、もしくは複数あるエピソードをひとつ減らして要点を押さえるくらいが、ちょうどいいかもしれません。
乾杯の挨拶は、場合によって参加者に立ってもらったままスピーチを聞いてもらう可能性があります。グラスを持ったままダラダラと話を続けていては、話を聞いている人は疲れてしまうかもしれません。
もし挨拶の内容が決まらないのであれば、事前に挨拶文を用意しておき、それに沿って話すことをおすすめします。
そして、本番を迎える前に家族や友達の前で予行練習をしてみましょう。時間や内容だけでなく、客観的な意見を聞くことができるかもしれません。

 

2.タイミングを合わせよう!乾杯の合図は明確に


乾杯の音頭を取るときは、新郎新婦や参加者に乾杯するタイミングが分かりやすいように行うことが大切です。この音頭のタイミングを誤ると、不自然な乾杯になってしまい、ぎこちない空気のまま結婚式を始めなければいけません。
気持ちよく乾杯して結婚式を始めるためにも、乾杯のタイミングは非常に重要だと言えるでしょう。
乾杯のタイミングが合わない要因としては、会場全員の準備が整っていなかったことが挙げられます。
出席者の人数は結婚式によって異なりますが、平均的な場合で約50人〜100人と言われています。乾杯ではこうした大人数で、新郎新婦を含め出席している全員がタイミングを合わさなければいけません。
タイミングを合わせるためには、どうすればいいのでしょうか。乾杯の音頭をとる前に、グラスを高く挙げて「それでは」や「ご唱和ください」など、少し大きな声で言ってから一呼吸おきましょう。
この前置きは、出席者に対して今スピーチが終了して、これから乾杯をするという合図になります。その後に、会場全体で乾杯の準備が整っていることを見極めて、「乾杯!」もしくは「おめでとうございます!」など、乾杯の音頭を取りましょう。

 

3.お祝いごとにふさわしく明るく笑顔ではっきりと


大勢の前でスピーチをする機会は、日常生活の中で多くはありません。そのため、たとえ短いスピーチであったとしても緊張感が増すという人も多いはずです。しかし、挨拶は笑顔で明るく、明瞭にしゃべることを心がけましょう。
人は緊張をすると、声が小さくなり、早口になる傾向があります。マイクを通して挨拶をしますが、早口でしゃべられると聞く側にとっては、何を伝えたいのか分かりにくいこともあるかもしれません。
せっかく用意してきたスピーチも、相手に伝わらなければ、苦労して準備した甲斐がないでしょう。挨拶をする際は、できる限り聞き取りやすいようにゆっくりと、また、はっきり話すようにしましょう。
さらに、余裕がある人は、スピーチの途中で新郎新婦や出席者ひとりひとりとアイコンタクトを取る気持ちで、みんなに視線を配ることをおすすめします。視線を配ることで、自信のある良い印象を与えることができるでしょう。
大勢の前で話すことが苦手な人は、間違わずに話すことに意識が向きがちです。また、話している表情も硬くなってしまいがちでしょう。
しかし、乾杯の挨拶は結婚式の序盤に設定されており、その後もプログラムは続いていきます。会場の雰囲気を盛り上げるためにも、できるだけ笑顔と明るい表情や声色で挨拶するように心がけましょう。

 

スピーチの構成を考えるときのポイント


自分が話したい内容をそのまま話してしまっては、聞き手は何を伝えたいのか分からなくなってしまうかもしれません。要点を押さえて簡潔にまとめるには、基本の構成に沿って内容を組み立てることが重要です。
ここでは、乾杯の挨拶に限らず、結婚式のスピーチとして失敗しないコツと基本的な構成について紹介します。

 

まずは基本的な構成を押さえる


スピーチには、話の流れを作るための基本の構成があります。挨拶の内容を考えるにあたり、まずはベースとなる構成を押さえることが大切です。
構成は、大きく分けて4つになります。
一つ目は、祝福の言葉と簡単な自己紹介です。
一番初めに、新郎新婦にお祝いの気持ちを伝えましょう。その後に、新郎新婦との関係性や自己紹介を簡単に述べます。
二つ目は、年長者や他のゲストへの配慮の言葉です。
基本的に結婚式の主役は新郎新婦ですが、出席者に配慮の言葉を述べることで和やかな雰囲気になります。
また、会場にいる出席者を巻き込むことで、聞く側も話を聞く準備が整って、話す側も話しやすくなるでしょう。
三つ目は、新郎新婦とのエピソードです。
スピーチの中で、最も重要な部分ではないでしょうか。基本的にポジティブな内容にまとめることを意識して、出席者の中で自分しか知らない特別なエピソードについて話しましょう。
しかし、話しているうちに要点が分からなくなったり、思い出が蘇って脱線することもあるかもしれません。
話すことが苦手な人は、箇条書きで要点をメモにまとめておくなど、事前に準備をしておきましょう。
また、新郎新婦にとって、話して欲しくなかったエピソードである可能性もあります。結婚式を台無しにしないためにも、事前に話す内容も確認することをおすすめします。
四つ目は、2人へのはなむけの言葉です。
これから人生を共にする新郎新婦に向けて、応援のメッセージを伝えましょう。
はなむけの言葉は、将来に向けての激励のメッセージであるため、会場全体を希望に満ちた空気にしたいですね。最後は、ポジティブな言葉で締めくくりましょう。

 

忌み言葉を使わないようにする


結婚式のスピーチでは、使ってはいけない忌み言葉があるので気を付けましょう。
具体的には「死」に関する言葉や不幸を連想させる言葉、重ね言葉などです。結婚式は、新郎新婦の新しい門出を祝う席なので、別れを連想させる言葉も使用してはいけません。
基本的には、忌み言葉を避けてスピーチの文章を考えることが大切です。しかしながら、縁起が悪いとされる言葉は、思っている以上に数多く存在します。
少しでも否定的な要素を感じる言葉であれば、スピーチの中で使用することを避けたほうがいいかもしれません。ただ、忌み言葉であっても、言い回しを変えれば使用することができます。
エピソードを話すうえで、どうしても説明しなければいけない言葉があれば、一度別の言い方を考えてみましょう。言い回しを変えて内容に問題がなければ、そのまま使用することができます。
しかし、普段言い慣れていない言い方をしていると、違う忌み言葉が出てしまうかもしれません。誤って言わないように、事前に練習をしておきましょう。

 

誰の気分も害さないような内容に


結婚式のスピーチでは、他のゲストや新郎新婦の気分を害さないような内容にすることも重要です。
主役の新郎新婦に配慮した内容にすることが基本ですが、スピーチは主役の二人だけでなく会場に同席している参加者も聞いています。
たとえ新郎新婦と仲がいいからといって、友達感覚で話を進めてはいけません。特に暴露話や過去の恋愛話などエピソードの内容が悪ければ、喧嘩に繋がる可能性もあります。
また、新郎新婦だけでなく、出席している誰かを傷つける場合もあるかもしれません。挨拶をするときは、主役だけでなく結婚式に出席しているすべての人に配慮した内容にするように心がけましょう。
主役の二人を無視して、自分の自慢話をすることなども厳禁です。
あくまでも主役は新郎新婦であり、出席者は個人的な自慢話を聞きたいわけではありません。挨拶の構成を考えるときは、自分を中心に考えるのではなく、新郎新婦を話題の中心に置いて内容を組み立てましょう。

 

大役だからこそ品格が大切!スマートな振る舞いを


結婚式の挨拶をする際に気をつけるべきことは、話の内容だけではありません。
服装について悩む人は多いのではないでしょうか。基本的に男性は、上司なら正装、それ以外の人でもあればブラックスーツが望ましいとされています。
一方、女性は新婦より目立つ服装は控えて、フォーマルドレスやワンピースを選ぶといいでしょう。
しかし、女性の服装の選択肢は年々広がっており、パンツスーツを好む女性も増加傾向にあります。脚を見せたくないと感じる人がいるのであれば、パンツスーツに挑戦してみるのもいいかもしれません。
食事中に気をつけなければいけない点があります。結婚式では、お祝いの雰囲気に煽られて、いつも以上にお酒が進んでしまいがちです。
しかし、結婚式が始まる前に振舞われるウェルカムドリンクを飲みすぎて、酔っぱらってしまわないように注意し、スピーチができなくなってしまうようなことは避けましょう。
酔う気がなくても、お腹が空いた状態でお酒を飲んでしまうと、お酒が身体中に回って悪酔いする可能性が高くなります。酔わない対策として、できるだけ空腹は避けて、少しでも何か食べてから飲むことをおすすめします。
また、乾杯の挨拶のときは、グラス同士を当てるのはマナー違反です。乾杯する相手と目を合わせて乾杯というだけで、グラスを当てる必要はありません。グラスの持ち方は、グラスを胸の前の高さに上げ、指先3本で持つとスマートに見えるでしょう。
さらに、結婚式の食事は、フォーマルな形式になることが一般的です。ナプキンの使い方や着席時のポイントなど、最低限のテーブルマナーは、本番を迎える前に確認しておきましょう。
しかし、基本さえ押さえておけば、結婚式の食事を楽しむことができます。特に心配な人は、本番を想定して何度か練習しておくといいでしょう。

 

事前の準備が重要!素敵な挨拶で会場を盛り上げよう


結婚式は、人生での大きな晴れ舞台です。その中でも乾杯の挨拶は、結婚式の雰囲気を盛り上げる重要な役割の一つであると言えます。
重要な役割であるからこそ、緊張してしまう人も多いのではないでしょうか。事前の準備をしっかりすることで、結婚式を盛り上げることができます。
新郎新婦や参加者に何を伝えたいのかを整理して、乾杯の挨拶を成功させましょう。