結婚式を挙げることが決まったら、まずは招待するゲストを考えていきましょう。どんな方を何人呼ぶかで、式の雰囲気や会場も変わります。さらに、人数によって費用も左右されます。また、ゲストには「呼ぶべき優先順位」もあるので、参考にしてみるのもいいでしょう。この記事では、結婚式のゲストを決める際に注意したいポイントを解説していきます。
先輩たちの招待客数はどれくらいだった?
株式会社リクルートマーケティングスが発表した「ゼクシィ 結婚トレンド調査2018」によると、結婚式のゲストの数は地域によって変化します。
また、ご新郎ご新婦がどんなコンンセプトを持って式に臨まれるかでも、影響を受けます。ゲスト数の全国的な平均は「69.4人」でした。少人数結婚式などを行われるカップルが増えたこともあり、年々、ゲスト数は減少しています。
但し、地域によっては数多くのゲストを呼ぶ風習が残されています。たとえば、「青森・秋田・岩手」といった東北地方の県では「100.6人」が招待されており、全国でトップでした。
また、「九州」も「94.5人」とかなりの数を示しています。そのほか、「福島」が「84.9人」、「北海道」が「78.8人」と続いています。これらの地域では結婚式といえば、親族をたくさん招待する傾向があり、データに反映されているといえるでしょう。
次に、「どのような式にしたいか」という設問については、「ゲストを退屈させない」「盛大な見栄えがする」といった要素を意識した「王道しっかり派」が全体の53.8%を占めました。
一方で、これらの要素を選ばない「等身大ゆったり派」も46.2%と決して少なくありません。むしろ、ゆったり派は年々上昇しつつあります。結婚式について、多様な価値観が広がっている結果だといえます。
なお、王道しっかり派の平均ゲスト数は74.8人で、等身大ゆったり派は62.6人でした。
これから結婚式を挙げられる方々は、最初に地域の特色を踏まえてゲストを想定しましょう。そのうえで、式のコンセプトを構想してゲストを絞り込んでいく方法がおすすめです。
招待客はどうやって選ぶ?優先順位のつけ方
ほとんどの結婚式において、ゲストの種類は「親族」「仕事関係」「友人」の3つに分けられます。そして、いずれの種類も深く掘り下げ始めるときりがありません。ふだんは顔を合わせない親戚でも、おめでたい席には招待するのが習わしの地方もあります。
人間関係が複雑な企業では上司や先輩にくまなく声をかけるべきですし、場合によっては取引先も招待しなくてはいけません。さらに、付き合いの長い友人を優先するのか、現在の関係が強い友人を大切にするのかは迷うところでしょう。
こうした悩みを解決するには、「式場のムード」を想像してみるのが得策です。もしも、両家の親族に囲まれておふたりの未来を示したいのであれば、親戚中心の式にしましょう。
一方、おふたりが職場結婚の場合は、結婚後も同じ現場で顔を合わせ続けることになります。お世話になる同僚、上司を優先的に招待されるのがいいでしょう。
そして、くだけた雰囲気で式をとり行いたいのであれば、友人をたくさん招待するのが賢明です。ゲストの割合によって、結婚式の空気感は大きく変わるでしょう。
さらに、3種類のゲストを「主賓」「外せない人」「個人的に招待したい人」「可能なら来てほしい人」の4つに分類すると、優先順位をつけやすくなります。
職場の社長は主賓になりますし、祖父母や兄弟、姉妹は「外せない人」です。これらのゲストは優先順位が上となります。そして、学生時代の友人は「招待したい人」になり、枠があれば入れたいゲストです。
最後に、付き合いの浅い友人は「できれば来てほしい人」なので、枠がなければ無理に招待しなくてもいいでしょう。
どうしても招待客が決まらない場合の対処法
優先順位をつけても、なかなかゲストが決まらないことはよくあります。特に、「招待したい人」が多すぎると、どんな基準で選べばいいのかわからなくなりがちです。そこで、人ではなく場所を先に決めてしまうのもひとつの方法です。
結婚式の会場が決まれば、自ずと雰囲気や収容人数なども見えてくるのでゲストを絞り込みやすくなるでしょう。また、テーブルの配置も想定できるので、誰がどこに座るのかも決められます。
それに、すべてのゲストをご新郎ご新婦で決める必要はありません。たとえば、親戚の優先順位などはおふたりだけではわかりにくい問題です。ご両親や祖父母など、親戚との関係をしっかり把握している方にアドバイスを求めましょう。そうすると、席次も含め、大切な親戚に失礼な振る舞いをするような失敗を避けられます。
さらに、「呼びたくない人」を明確にすることも重要な作業です。会場の雰囲気によっては、職場の人たちを呼んで堅苦しい雰囲気にしたくないと感じることもあるでしょう。
そもそも、結婚式は親しいゲストだけ来てもらいたいパターンも珍しくありません。そんなときは、職場から遠くの会場を選ぶようにします。そのうえで、職場には「身内だけの式にします」とはっきり伝えれば、上司や先輩も気を悪くはしないでしょう。
身内だけで式を挙げたいのに、どうしても呼ばなくてはいけない上司がいるのなら「二部制」も効果的です。
披露宴はあくまで職場関係を中心としたゲストを呼び、二次会になってから親しい友人たちを集めます。職場をないがしろにせず、友人たちからも気がねなく祝ってもらえるスタイルです。
招待客が決まったらこんな配慮を!
誰を招待するか決まってからも、さらなる心づかいを加えてすべての人が楽しめる式にしましょう。ゲストは貴重な時間をご新郎ご新婦のために割いてくれます。少しでも不愉快な思いをする方がいてはなりません。
まず、一人きりの出席者は孤立する恐れがあります。そこで、性格が明るかったり話題が合いそうだったりする人の隣に座ってもらいましょう。
該当するゲストには一人きりで参加する人がいるとあらかじめ伝えておくと、意識してもらいやすくなります。もしも既婚者であれば、ご夫婦で招待しても孤立を防げます。
次に、ゲストごとの事情にも敏感になることが大切です。小さなこどもがいる人、妊婦さんやお年寄り、体の不自由な人などは普通のテーブルがつらく感じることもありえます。
授乳や休憩に使えるような部屋が会場にあるか、事前に確かめておきましょう。バリアフリーだとより便利です。さらに、ゲスト全員にアレルギーの有無を聞いておくと、食事に関するトラブルを回避できます。
そして、長い間連絡をしてこなかった人を招待するときは、細心の注意を払いましょう。ご新郎ご新婦にその気がなくても「ご祝儀目当て」「人数合わせ」のように、悪く解釈される危険が出てきます。
急に電話やLINEをするのではなく、近況報告などから入りましょう。そして、ある程度打ち解けてから「実は結婚することになり」と切り出します。
結婚式では、ゲストが前向きな気持ちで会場に来てもらえるどうかがポイントです。ゲストには「あなたが大切な人だから晴れの姿を見てほしい」という気持ちを誤解なく伝えましょう。
どんな結婚式にしたいかで招待客を絞ろう
結婚式は一生の思い出になる大切な舞台です。納得のいく式を挙げるためには、ゲストの選定をしっかりと行いましょう。どんな関係の人をどれくらいの割合で呼ぶかにより、結婚式の雰囲気は変わります。
また、ゲスト数に合わせて適切な会場を選ばなくてはいけません。但し、ご新郎ご新婦の掲げるコンセプトに合わない人を呼んで、理想から遠ざかってしまうのは避けたい事態です。
結婚式ではまず、「どんな式にしたいのか」というプランを明確にしてからゲストを絞っていきましょう。