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式の雰囲気を大きく左右!結婚式で使う曲の選び方とは

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結婚式で流すBGMの選曲は想像以上に気を使うものです。選曲によって結婚式の印象が大きく変わる重要な要素なので、納得いくまで曲を選びましょう。そこで、この記事では結婚式の曲を選ぶ際のコツやポイントを紹介します。シーンごとに適した曲調や、いつまでに曲のリストを渡せばよいのかなどを解説します。また、意外に知られていないのが著作権の問題です。結婚式で流せる楽曲やウェディングムービーのBGMの扱いについても紹介します。

 

結婚式ではどんな場面にBGMが必要?


結婚式にはいろいろなスタイルがあります。一般的には、ご新郎ご新婦の入退場、乾杯やケーキ入刀などの華やかな場面、ゲストの皆様のご歓談やお色直しで中座している場面などによって、式が構成されています。
それぞれの場面でおふたりのイメージに合ったふさわしいBGMが流れていれば、とてもすてきで心に残る結婚式となるでしょう。
ここでは、場面ごとに、好ましいとされている曲調などの情報を紹介していきます。結婚式全体ではおおよそ30~40曲が必要となりますから、特徴をつかんで候補となる曲のリストを絞り込んでいくと選びやすくなります。
はじめにBGMが必要となるのは、ゲストの皆様をお迎えする迎賓の場面です。ここでは15分間、5曲程度の曲が必要となります。まだ式ははじまっていないため、静かすぎずクラシカルな曲を選ぶのが一般的です。
ホテルで流れているようなラウンジ・ミュージックを選んでもよいですし、クラシックやクラシックをややカジュアルにアレンジした曲もよく使われています。
次は、ご新郎ご新婦の入場シーンです。演出方法はさまざまですが、扉が開いてご新郎ご新婦が登場する場面は会場がとても盛り上がり、結婚式の第一の見せ場といえます。
扉が開くタイミングに合わせてサビが流れるというのが好まれる演出の方法です。そのため、ゲストの心を掴むようなメロディを持った曲などが向いています。また、和装の場合は、琴や尺八など雰囲気にあった楽器が使われているものもおすすめです。
続いて乾杯に移りますが、ここではぱっと華やかになるような曲が支持されています。結婚式は、おふたりや親御様、ゲストの皆様にとって幸せな場と時間であるわけですから、これからすばらしい式がはじまるという雰囲気になるものがおすすめです。
オペラやクラシックの曲を選ぶ際にはボリュームをあげると、重厚さやきらびやかな印象が出るものが向いています。式の雰囲気やおふたりの希望によって、ポップスからクラシックまでいろいろな曲が選べるのが乾杯の場面です。
ケーキ入刀がある結婚式では、カメラのフラッシュでとても華やかになる場面です。BGMはケーキ入刀を合図に流れるため、おふたりの仲の良さやハッピーな感じが出せる軽くてノリが良い曲が好まれています。
おふたりの雰囲気に似合うといっそう幸せに見えるシーンですから、おふたりでこのシーンをイメージしながら選曲してみてはどうでしょうか。
ここで、お色直しのための退場が行われるのが一般的です。このシーンは1曲でかまいませんが、思ったより時間がかかってしまうと曲が途切れてしまうため、2曲用意しておくと安心です。
ここでは前半のクライマックスから、少し気持ちが落ちつくようなBGMが向いています。学生時代の思い出の曲や、家族と聞いた曲など、懐かしさを感じる曲がよく選ばれているのが特徴です。
おふたりの好きなアーティストの曲を流すと、それを知っている友人がご新郎ご新婦らしいと感じ、温かな気持ちになるといった感想も多く聞かれます。その後、お食事、ご歓談の時間となりますが、ここでは会話がしやすいようにカフェで流れるような曲が選ばれます。
5~6曲選ぶのが普通ですが、似たような曲を選ぶため、それほど選曲には困らないといえるかもしれません。
続いてお色直しをしての再入場ということになります。ここでは雰囲気の変化を際立たせるために、お色直しのための退場とコントラストがある曲調を選ぶのが効果的です。
はじめの入場のときと同じく、扉が開くタイミングに合わせてボリュームをあげる演出が多いため、サビが盛り上がる曲などが向いています。
ご新郎ご新婦がテーブルを回るテーブルラウンドの場面では、テンポの良いものがおすすめです。というのも、主役であるご新郎ご新婦のいないテーブルはやや手持ちぶさたな雰囲気になってしまうからです。
スポットライトやキャンドルなど光の演出をする場合は、ロマンチックな曲調を選ぶと幻想的な雰囲気になります。
後半でゲストの皆様を感動させるシーンといえば、親御様への手紙という場面です。手紙を読む声が聞きとりやすいBGMを選びましょう。そのため、歌詞のないものが向いており、手紙の内容が映えやすいといえます。
また、あまりしっとりとしすぎてしまうのも避けたいところです。感極まって手紙を読めなくなるご新婦もいますので、思い入れの強すぎる曲は選ばないほうがよいこともあります。
その後、退場と送賓という流れとなりますが、一般的には、すばらしい結婚式だったと気持ちよくお開きにできるような、テンポがよく、気持ちを切り替えられる曲が向いています。
スローテンポの曲や感動的な曲を選んでしまうと、ご新郎ご新婦やゲストの皆様に余韻が残ってしまい、立ち去り難くなってしまいます。また、送賓の際につい長話になってしまってなかなか行列が進まないこともあるため、テンポよく明るい曲が向いているのです。

 

結婚式の曲を選び始めるのはいつから?


一般的に、プロデューサーや式場のスタッフに結婚式の曲を知らせなければならないのは、式の3~6週間前ぐらいです。事前にスケジュールを聞いておくのが確実ですが、おおまかには1カ月程度を想定しておけばよいかと思います。
結婚式のBGMは雰囲気を左右する演出の重要アイテムですので、余裕を持って候補を出しておきましょう。
また、忙しい場合には、選曲をプロデューサーに任せるという方法もあります。ただし、後で後悔することがないように、希望する曲調やイメージをできるだけ詳細に伝えておくなども大切です。
曲を選ぶ際に大切なことは、まず、おふたりが納得できる選曲かどうかです。どのような意図でその曲を選ぶのか、どのような式にしたいかなどをよく話し合って決めると上手くいきやすいようです。
個性的な曲選びの例では、おふたりの好きな野球チームの応援歌を使ったり、お色直し後にミュージカルのように登場したりといった方法もあります。シンプルにおふたりの好きな曲ばかりを選ぶのもよいでしょう。
ただし、式場やゲストの雰囲気と距離がありすぎると、思うような効果が期待できないこともあります。たとえば、ラップ調の曲や流行の歌などは、聴く人によってはなじみが薄かったりやや軽すぎると感じられたりする場合があるからです。
また、好きな曲、名曲といわれるような曲でも、歌詞の内容はすべてチェックしておきましょう。結婚式では「別れる」「切る」「もう一度」などは忌み言葉と呼ばれ、使うのを避ける習慣があります。
忌み言葉がないかだけでなく、雰囲気にそぐわない言葉がないか、事前にチェックしておきましょう。
結婚式では、写真のスライドショーなど映像と曲を組み合わせる演出方法も一般的です。そのため、映像と曲が合っているかも重要なポイントといえます。
映像とかみ合った選曲は、映画やドラマのワンシーンのような感動を呼ぶこともあり、結婚式の良い思い出として長くゲストの胸に刻まれることも多いようです。
どうしても曲が選べない場合には、式場のコンピレーション版を選ぶのもおすすめです。これらの曲のなかには、結婚式といえばこの曲といった定番の曲や人気の高い曲が網羅されているため、BGMとしてふさわしい曲ばかりとなっています。
結婚式はゲストの皆様のおもてなしのためでもありますから、このような曲を選んだほうが盛り上がるというケースも実際に多いのです。有名な曲が流れたので感動したといった声も多く聞かれますから、実績のある曲を選ぶのもよい選択といえます。
あるアンケートによると、結婚式で最も印象に残る曲は、はじめの入場シーンといわれます。そのため、入場シーンの曲選びは最重要といえるでしょう。選び方はもちろんいろいろありますが、入場の曲から順に決めていくと、他の曲も決まっていくかもしれません。

 

結婚式の曲選びの際は著作権に要注意!


大勢のゲストが集まる結婚式で許可を受けずに曲を流すと著作権違反となってしまうことがあるので注意が必要です。なぜなら、この場合、ゲストの皆様が曲を聴くので、自分のために曲を流すという私的利用の範囲を越えているとされるためです。
無断使用とならないためには、著作権を持つ人に許可を取らなければなりません。ご存じの人も多いでしょうが、著作権とは楽曲を作った作詞家、作曲家の権利を守るための法律です。
もう少し細かく分類すると、CDを勝手にコピーできない複製権や、自由に演奏することを制限する演奏権などもあります。
このような法的な手続きを、ご新郎ご新婦など結婚式の主催者がするのは、なかなか大変といえます。しかし、JASRAC(ジャスラック)という著作権管理をしている団体と提携している式場で結婚式を挙げるのであれば、著作権関連の手続きは必要ありません。
JASRACに登録済みの楽曲は式場があらかじめ許可を取っているため、自由に曲が流せるのです。逆にいうと、JASRACに登録していない楽曲は流せないということでもあります。
J-POPのヒットチャートに載るような有名な曲はほとんど登録済みですが、インディーズの曲などは注意が必要です。どうしても結婚式で使いたい場合には、事前に調査しておきましょう。なお、モーツァルトやバッハなど著作権が切れている曲は許可を取る必要はありません。
また、プロデューサーや式場のスタッフなどに曲を渡す時は、複製したCDやダウンロードしたデータは使えません。
そのため、レンタルショップからCDを借りてきて使用する曲をコピーしたり、メディアプレーヤーなどを使って取り込んだりしたデータを渡すなどは、違反行為です。
結婚式で使う曲が収録されているすべてについて、CDなどのディスクの原盤が必要です。新品か中古かは問いませんので、リサイクルショップで中古のCDを購入して渡すのは問題ありません。
また、公の場で自由に曲を演奏することを制限する演奏権もあります。結婚式の余興として、ギターを弾くなどはよくあることです。
この場合は、「営利を目的としない」「ゲストから料金を取らない」「歌手や演奏者に報酬が払われない」という条件を満たせば演奏権の取得手続きは必要ありません。プロのミュージシャンに演奏をお願いする際などは注意しましょう。
このように、一般の人にとってやや理解がむずかしいところがあるのが結婚式の著作権問題です。それでは、ウェディングムービーにお気に入りの曲をBGMとして流した場合はどうなるのでしょうか。
自作用のウェディングムービー作成ソフトには曲を取り込める機能がついています。この機能を使って市販の楽曲を取り込んで結婚式で流すことは、コピーとなるため著作権違反です。
そのため、ウェディングムービーとは別にBGM用のCDの原盤などを渡しておき、式場のスタッフに同時に流してもらう方法が取られます。この方法では、タイミングよく曲が切り替わらないなど、希望する演出ができないこともよくあります。
入念に曲選びと演出方法を決めたのに、式場に断られてしまったなどのケースもありますので、プロデューサーや式場にあらかじめ相談や問い合わせするのをおすすめします。
どうしても凝った演出方法でBGMを使いたい場合には、著作権の許可を取る方法もあります。
しかし、結婚式における著作権を管理しているISUM(アイサム)という組織は、個人からの申請を受け付けていません。通常、式場を通じて手続きをします。ただ、使える曲が限られているおり、手続きに1カ月以上時間がかかることも考慮しておきましょう。

 

納得のいく曲選びで最高の結婚式を


結婚式でBGMが必要な場面は多くあり、場面ごとにたくさんの曲を視聴、確認することも必要です。思った以上に時間がかかってしまいやすいので、時間に余裕を持って取り組みましょう。
結婚式で流される曲は、式の雰囲気や印象を大きく左右します。おふたりのイメージに合う曲、式場に似合う曲選びなどをしていけば、きっと満足できる結婚式となります。
どのように曲を選んだらよいのかわからない場合や、著作権について不明な点がある場合などは、プランナーや式場の担当者に遠慮なく相談することをおすすめします。ぜひ、良い曲を選んですてきな結婚式にしましょう。