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迷える花嫁必見!感謝の気持ちが伝わる両親への手紙の書き方

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結婚式で花嫁が両親への手紙を読むことは、今や定番であるといっていいでしょう。しかし、実際に書くとなると、どのように書けばいいのか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。インターネットで検索をすれば、数多くの例文が出てきます。それを少しアレンジして書くのもひとつの方法ですが、せっかく手紙を読むのなら、テンプレートを使わずに思いが伝わる文章を考えたいという人も多いでしょう。ここでは、両親への手紙を書くときの基本構成について解説します。

 

結婚式の定番演出!両親への手紙


結婚式で両親への手紙を読もうと考えるのなら、まずはそれがどんなものなのかを理解しておきましょう。花嫁の手紙は、今でこそ多くの人が結婚式の定番と認識していますが、その歴史は意外に浅く、定番化したのは2000年代からといわれています。
それまでは、結婚式における両親は招待客をお招きする立場に徹するのがよしとされ、両親が目立つ演出を行うケースは多くありませんでした。親は結婚式の主催者であるという原則が、しっかりと守られていたということです。
その後、親と子どもの関係性がフラットになっていくという時代背景も相まって、結婚式という公の場で両親が主役となるシーンを設けることにも抵抗がなくなっていきます。
そのような流れの中で生まれたのが、花嫁が読む両親への手紙という演出です。普段はなかなか言えない「ありがとう」のことばを、結婚式という晴れ舞台をいい機会として両親に伝えたいという花嫁は多くいます。
そして、それを期待する親も多いため、徐々に結婚式の演出として定着していきました。
花嫁の手紙は、言うまでもなく両親へ感謝の気持ちを伝えることを目的としています。また、両親のみならず、他の家族への感謝や花婿の両親へ向けての挨拶を書き添えるケースも増えてきました。
花嫁の手紙における文章は実にバリエーション豊かで、花嫁の数だけ個性があるといっても過言ではないでしょう。

 

両親への手紙には何を書けばいいの?


結論からいうと、両親への手紙の書き方に決まりはありません。しかし、真っ白な便箋を目の前にしてすらすらと手紙を書くことは想像以上に難しいものです。そのため、文章を書くにあたっては基本的な構成を押さえておくと書きやすいでしょう。
具体的には、前置き、書き出し、エピソード、未来への決意、結び、という流れが一般的です。時間にしておおよそ2~3分で締めくくれるように調整すると、読むほうも聞いているほうも内容に身が入りやすいでしょう。
手紙を書く時期に悩む人もいますが、物理的には結婚式が始まる前までであれば問題ありません。しかし、結婚式直前の時期はどうしても準備に多忙を極めるため、あわただしさの中で手紙を書くことになってしまいます。
冷静な文面にしたいのなら、書き直しする可能性も考慮して結婚式の1週間前を目安として書くといいでしょう。
時々「思いをしっかりと込めたいので手紙は前日に書きます」という花嫁もいます。書くタイミングは人によってベストな時期が異なるので、スケジュールと相談して決めるといいでしょう。

 

まずは前置きとなる文章から始める


手紙の書き始めは、前置きとなる文章から始めるとその後の流れがスムーズです。たとえば、両親への投げかけのことばやゲストへの挨拶などが挙げられます。一般的に手紙は「拝啓」に代表される頭語から始まります。
しかし、花嫁の手紙は両親が読むことはもとより、花嫁自身が読むことも想定して書く必要があり、拝啓のような頭語は不自然に感じられるでしょう。その場合は「親愛なるお父さんお母さんへ」など、少し距離感の近い表現を使うと自然です。
花嫁の手紙は、花嫁自身がゲストへの挨拶を肉声で発することができるチャンスでもあります。花婿はウェルカムスピーチや締めくくりの挨拶などで、ゲストに感謝の気持ちを伝える機会がありますが、花嫁にはそういった機会は多くありません。
「本日はお忙しい中、いらしてくださってありがとうございます」といった挨拶を前置きとすると、ゲストもその後の内容に耳を傾けてくれるでしょう。
ゲストに対して「両親への手紙を読むことをお許しください」といった断りのことばを入れる人も増えてきています。
一方、そもそも花嫁の手紙は読みたいから読むものであり、ゲストに許しを請う性質のものではないという考え方もあります。
両親と新郎新婦はゲストをお招きする立場であるにもかかわらず、という意味での前置きだとしても、花嫁の手紙が定番化している現状においては、違和感を覚える人もいます。
とくに、カジュアルなパーティー形式の結婚式では、そのような表現が雰囲気に合わないことも少なくありません。手紙を読む瞬間、その場がどのような空気になっているかを想定してことばを選ぶといいでしょう。

 

書き出しの文章でつかみを作ろう


前置きとなる文章を書いたら、次は本文を考えていきましょう。文章の書き方は、大きく分けて2パターンあるといわれています。
ひとつは、いわゆる起承転結であり、もうひとつは結論を先に述べて、その後に理由や裏付けとなる事柄を続けるパターンです。
両親への手紙においては、どちらが正しいということはありません。いずれにしても、自分が書きやすく、かつ思いを伝えやすい書き方を選びましょう。
起承転結を基本とする場合は、手紙を書こうと思った理由を先に述べます。「結婚式という機会を逃したくないと思った」「いつもは言えずにいた」などが代表的な例です。
結論を先に述べる場合は「お父さんお母さん、今日までありがとう」などが挙げられます。書き出しの文章は、次のエピソードにつなげていくという大事な役目を担うので、両親はもちろん、ゲストの心をつかむストレートな思いを綴るといいでしょう。

 

思い出や想いを伝えるエピソード


書き出しの文章の次には、エピソードを綴っていきます。これまで両親と過ごしてきた時間の中で、強く印象に残っていることをピックアップしましょう。
ここで気をつけたいのは、手紙は両親だけではなくゲストも聞いているということです。ゲストにもわかりやすいよう、エピソードは時系列で書いていくといいでしょう。
ただエピソードを並べるだけでも、両親と花嫁にとってはそのときの情景が思い出され、感動的な手紙となります。
一方、ゲストにとってはそのエピソードに対する実体験がありません。いつ、どこで、何をしたのかということがはっきりとわかるよう、文章を組み立てることが大切です。
また、ひとつのエピソードに対して自分はそのときどう感じたのか、思いを伝えることばも忘れずに添えましょう。花嫁の手紙は、その瞬間に伝えられなかった自分の思いを、時空を超えて届けられるツールです。
エピソードの紹介にとどまらず、思い出を振り返るとともに今だから伝えられることばで感謝の気持ちを表しましょう。

 

未来に向けた言葉を添えて両親を安心させて


結婚式は、両親にとっての子育て卒業式でもあります。さびしくても、前を向いて歩き出さなければいけないことは、誰よりも両親がわかっているはずです。
いつまでも思い出に浸っているわけではなく、未来に向かって歩き出す覚悟はできているということを、手紙の後半で伝えましょう。
「幸せな家庭を築きます」といった未来への決意を述べる文章は、娘の幸せを願う両親にとって何よりもうれしい決意表明です。
「ふたりの子どもであることを誇りに思います」と言われれば、自分たちの子育ては間違っていなかったんだと安心するでしょう。
ここで重要なのは、花嫁自身が両親からの旅立ちを認識することです。結婚式では笑顔でゲストをもてなしている両親も、実際にはうれしさや安堵感と同時に、さびしさや物悲しさを感じています。
そして、本当に娘は私たちの手を離れてやっていけるのだろうかという不安もあるでしょう。不安を払しょくし、自分は両親に育ててもらって幸せだと伝えることが、旅立つ娘として最後に両親にしてあげられることでもあります。
手紙にその思いを乗せれば、両親は安心して娘の旅立ちを見届けられるでしょう。

 

家族やゲストへの結びの挨拶で締めよう


結びの挨拶は、家族やゲストに向けてのことばで締めくくりましょう。集まってくれた人々のおかげで新しいスタートを迎えられたことに対し、感謝のことばを述べると会場に一体感が生まれます。
新郎の両親へのことばを添えるのもおすすめです。手紙は両親の手元に渡るものなので、その日の記憶が永遠に残るよう、文末に日付と花嫁の下の名前を書きましょう。

 

実際に手紙を書くときの注意点は?


両親への手紙を書く際には、いくつかの注意点があります。まず、ことばを正しく使うことです。とくに、前置きや結びなど、ゲストに対し敬語を使って書くときは「おっしゃられる」などの二重敬語などに気をつけましょう。
また、普段は違和感なく使っていても、実は間違っているという表現もあります。いわゆる「ら抜きことば」は、普段から多用していると手紙にも使ってしまいがちです。「食べれる」「考えれる」といった使い方は誤りなので注意しましょう。
結婚式では「忌み言葉」というものがあります。おめでたい席にはふさわしくないとされることばの総称です。具体的には「別れる」「離れる」「切る」「終わる」「死」などを指します。
しかし、結婚式における忌みことばの定義はあいまいで、どこまでを使うべきではないと判断するかは難しいのが実情です。
たとえば、結婚式のプロは「最後に」も終わりを意味するから忌みことばだと判断する人もいます。しかし、実際には手紙を締めくくる際「最後に」が入っていたとしても何ら不自然ではなく、むしろ入っているほうが自然です。
同様に「切る」が入っている「ふたりで未来を切り開いていきます」という文言も、忌み嫌われるどころか決意を感じさせる爽やかささえ感じられます。
明らかに使ってはまずいと感じる「死」でさえも、キリスト教式では「死がふたりを分かつまで」など、堂々と使われています。
そのため、忌みことばについては、あまり細かく考えずに聞いている人が不快になることばを使わないよう心がければ問題ないでしょう。
結婚式では忌みことばのほかに、重ねことばも使うべきではないとされています。重ねことばには「二度目」を連想させるという理由からです。
例としては「しばしば」「再度」「重ね重ね」などが挙げられます。実際には、重ねことばを聞いたからといって離婚や再婚をイメージする人は多くないでしょう。
それよりも、重ねことばはくどい印象を与えることもあるため、使わないほうが無難です。

 

どうすればいい?両親への手紙に関するQ&A


両親への手紙は、結婚式の演出のなかでも非常にデリケートな性質があります。すべての花嫁がイメージ通りに手紙を書き、読めるとは限りません。
また、従来とは少し異なった方法で感謝を伝えたいという人もいるでしょう。ここでは、両親への手紙についてありがちな疑問と回答を紹介します。
・当日泣いてしまいそうなときや自分で読むのが恥ずかしいときは?
いざそのシーンになると、感極まってしまってことばを発することができないという花嫁は実に多くいます。
また、いくら感謝の気持ちを伝える絶好のチャンスだといっても、自分で読むのは恥ずかしいと感じる花嫁も多いでしょう。
その場合は、手紙を書く目的にしっかりと向き合います。
手紙を書くのは、ゲストの前で書いた手紙を読みたいからなのか、それとも、手紙さえ両親に読んでもらえれば満足なのか、自分の気持ちをはっきりとさせましょう。
そのうえで、ゲストの前で披露したいのであれば司会者に代読してもらうのもひとつの方法です。手紙を両親に読んでもらうことが目的なのであれば、花束やプレゼントと一緒に手紙を渡しましょう。
・新郎が新郎両親への手紙を読んでもいいのか?
もちろん、新郎が読んでも問題はありません。一方で、トータルの時間が長くならないよう、花嫁が手紙を読む時間も考慮して時間の調整が必要になります。
どちらも読みたいだけ読むという状況は手紙の時間が長くなり、間延びした印象を与えてしまいかねません。
「ふたりトータルで〇分」と時間を定めることが大切です。また、結婚式の締めくくりには新郎の挨拶があるケースが大半です。内容がかぶらないよう気をつけましょう。

 

両親に手紙で日頃の感謝を伝えよう


結婚式の手紙が、なぜこれほどまでに結婚式の演出として定着したのか。その理由を考えると、日常生活のなかでは、なかなか両親に感謝の気持ちを伝えられていないという実情が見えてきます。
普段から「ありがとう」が言えていないこと、その状況のまま両親から旅立つことに心残りを感じている花嫁は実に多いのです。
これまで言えなかった「ありがとう」を両親への手紙に託して、感謝の気持ちを伝えましょう。